梅毒感染者が実際には報告された20倍もいるというお話です。

日本には『感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律』という法律があって、この中で性感染症についてはHIV感染症と梅毒が全数報告を義務づけられています。HIV感染者と梅毒感染者を診察した医療機関は7日以内に各都道府県に届け出ることになっています。

従って、この法律が100%守られているとすれば、厚生労働省が発表する患者数がそのまま日本の全患者数ということになります。ちなみに、平成23年(2011年)の実績では、

●新規HIV感染者 1,056人

●新規エイズ患者   473人

●新規梅毒感染者   872人

以上のように報告されています。ところが、実際にはもっと感染者が多いのではないかとする指摘があります。HIVの場合は感染しても無症候なので検査を受けなければ感染が分かりません。実際の感染者は報告件数の2倍とも3倍とも言われています。

一方、梅毒については必ず自覚症状が出るので、感染に気付かないことはありません。ただ、実際に検査で見つかった患者の全数が報告されていないのではないかとする指摘がありました。

当サイトでは『梅毒感染者は増え続けている』という記事でご紹介していますが、現役の医師が新規梅毒感染者の実態は3,000人はいるはずだと指摘されています。それが全数報告されずに800人程度になっているというのです。

その根拠は、梅毒の方がHIVよりも感染力が断然強いのに、HIVよりも感染者数が少ないはずがない、とするものです。

さて、今回あなたにご紹介する情報はこの医師の指摘の更に上をいく強烈な指摘です。何と梅毒患者は実際の5%程度しか報告されていないと指摘しています。これが本当なら、平成23年の梅毒感染者数は16,000人以上になります。

この指摘は『感染症診療の原則』というブログに出てきます。ブログには次のように書かれています。

『HIV感染症も梅毒も感染症上5類の感染症ですが、報告率はHIVが80%、梅毒が5%前後といわれています。』

梅毒の5%は驚きですが(もしかしたら50%の入力ミス?)、HIVに関しても100%ではなく、80%との指摘です。実はHIVに関してはちょっと思い当たるデータがあります。

全国の保健所でのHIV検査の体制、実績について厚生労働省がまとめた、『HIV検査相談に関する全国保健所アンケート調査報告書(平成22年)』という資料があります。

この中で、保健所のHIV検査で、陽性が確定した場合に保健所から届け出を行うか?というアンケートがあります。アンケート対象は全国487の保健所です。そのアンケートの回答は、

●行う・・・52%

●ほぼ行う・・・7%

●行わない・・・6%

●医療機関に依頼する・・・26%

●回答なし・・・9%

以上となっています。このアンケート結果を見ると、保健所ではHIV感染が確定しても報告しないケースがあると分かります。なぜ報告しないのか、その理由までは資料に書かれていませんでした。でも、何となく先のブログのHIV報告は80%という数字が納得できるような気がします。

では、梅毒感染者の報告についてはどうなのでしょうか。ネット上でデータを探してみたのですが、あまり参考になるようなものは見つかりませんでした。

ただ、国立感染症研究所の関連サイトから2つばかり、梅毒感染を医師が報告していない可能性があり、正確な報告を求める記事がありました。

『梅毒 2001年現在』

『東京都におおける梅毒様疾患のサーベイランス』

どちらの記事もデータが古くて、現在において同じことが言えるのかどうか不明です。ただ、当時の推測として、梅毒感染の報告は40%程度ではないかとする推測もあったようです。

先のブログ記事に載っていた報告率5%が本当なら、実際の感染者はその20倍もいる計算になります。正確な報告率はともかくとして、全数報告の827人よりもずっと多い感染者がいるのは間違いないようです。

以上のことから、あなたにぜひご注意頂きたいのは梅毒は決して過去の性感染症ではない、現在もなお感染者の多い性感染症であるということです。

梅毒は感染すると発症と潜伏を繰り返します。そして感染初期が最も感染力の強い病気でもあります。あなたに梅毒感染の不安や可能性があれば、すぐに梅毒検査を受けるようお勧め致します。早期発見、早期治療が何より大事な性感染症です。重症化する前に検査を受けて下さい。

■梅毒はHIVと重複感染の例が多く、重症化したり進行が早まることがあります。
・STDチェッカー TypeO(男女共通)
梅毒・HIV・B型肝炎 重複感染が多いので同時検査がお勧めです。

■梅毒が不安ならこれらの性感染症は大丈夫ですか?みな同じ感染ルートです。
・STDチェッカー TypeE (男性用)(女性用)
梅毒・HIV・B型肝炎・クラミジア・淋菌 5つの性感染症がまとめて検査可能です。

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