すでにあなたもニュースを見たかも知れませんが、昨年(2013年)東京では梅毒がアウトブレイクしたそうです。何とも怖い話です。

つい先日、当サイトで『梅毒感染者急増とアクセス5倍』という記事を書きました。今回もこの続編です。この記事をあなたの梅毒感染予防にお役立てください。

なお、本記事の情報元はこちらです。

『東京都における梅毒の発生状況』(国立感染症研究所)

◇アウトブレイク

アウトブレイクとは、感染症患者がある期間内に、限られた地域や集団において予想以上に増えることを言います。

一般には、

●平均値+2☓(標準偏差)

という値を超えるとアウトブレイクと呼びます。標準偏差を説明していると長くなるのでネットで調べてみてください。

さて、東京都の場合を見てみましょう。国立感染症研究所の発表によれば、2007年から2013年までの7年間の推移は以下のグラフの通りです。


図1.東京都における梅毒感染者の推移

これで過去5年間の平均+2☓(標準偏差)を計算すると322であり、実際には417と大きく上回っています。国立感染症研究所の見解では東京都においては梅毒はアウトブレイクしているのです。

◇HIVと同じ傾向をたどる梅毒感染

国立感染症研究所のデータを見ると、梅毒がアウトブレイクしたのはHIV感染と非常によく似た感染ルートをたどっていることが分かります。

下の表1をご覧ください。2013年(平成25年)における、東京都の梅毒感染者と全国のHIV感染者の比較です。なお、HIV感染者には新規エイズ患者は含みません。

項目 梅毒感染者(東京都) HIV感染者(全国)
全体 417 100.0% 1,077 100.0%
男性感染者 365 87.5% 1,034 96.0%
性的接触 346 94.8% 949 91.8%
同性間接触 248 71.7% 759 80.0%
異性間接触 60 17.3% 156 16.4%

表1.梅毒とHIVの比較

このデータは同じ2013年(平成25年)のデータですが、梅毒は東京都だけの数字、HIVは全国の数字なのでその点ご注意ください。

ここであなたに注目して欲しいのは、数字の絶対値ではなく、パーセントです。1つ1つ見ていきましょう。

●男性感染者の割合

・梅毒 87,5%

・HIV 96.0%

どちらも感染者が非常に男性に偏っていることが分かります。これは後で出てきますが、男性同士の性的接触が最大感染ルートになっているためです。

●性的接触による感染

・梅毒 94.8%

・HIV 91.8%

どちらも圧倒的に性的接触による感染が多くなっています。どこの国でも性的接触が最大感染ルートなのですが、特に日本では母子感染や注射器回し打ちによる感染などは少ないですね。

●男性同士の性的接触による感染

・梅毒 71.7%

・HIV 80.0%

性的接触における男性同士の感染ルートは梅毒で71.7%、HIVで80%に達しています。これが男性感染者の多い最大の理由です。

なぜ、男性同士の性的接触は感染者が多いか?これはもう何度も記事にしてきました。男性同士だと避妊の必要がないのでコンドームを使わない、アナルセックスは傷がつきやすく出血しやすい。これが理由です。

HIVと梅毒の重複感染が多いのも同様の理由です。

●異性間の性的接触による感染

・梅毒 17.3%

・HIV 16.4%

この数字のように異性間の感染は少ないのです。ただし、誤解しないでくださいね。これは単に2013年の実績をご紹介しているだけであり、個別にあなたの危険度や安全度を示すものではありません。あなが異性と性的接触を持つことが比較的安全だと言ってるわけではありません。

くれぐれも誤解なきよう、ご用心ください。

 

◇男性は20代、30代、女性は20代前半が増加!

国立感染症研究所の調査結果を読むと、こんなことが書かれています。

●2010年と2013年を比較すると、男性では2.4倍、女性では2.9倍に感染者が増加している。

●特に男性では20代から30代、女性では20歳から24歳に増加傾向が顕著に見られる。

ということです。

『東京都における梅毒の発生状況』(国立感染症研究所)

しかし、梅毒は男女共に50歳以上の感染者も多く、この点でもHIV感染と似ています。

以上のように、東京都においては国立感染症研究所がアウトブレイクとの判断を下すほど感染者が増えています。そしてこれは東京都だけのお話ではありません。全国的にも梅毒感染者は増え続けており、2013年の感染件数は現在の統計法になった2000年以降では過去最多となっています。

梅毒はHIVとは違って感染すると皮膚疾患を中心とする自覚症状が出ます。しかし、発症、潜伏を繰り返すため感染初期に発見出来ない場合もあります。

ぜひ、梅毒感染の不安、心当りがある人は早めに梅毒検査を受けてください。そして、その時には必ずHIV検査も同時に受けてください。

梅毒とHIV。この2つは重複感染が多いことを忘れないようにしてください。早期発見、早期治療があなたの命を救います。

■梅毒はHIVと重複感染の例が多く、重症化したり進行が早まることがあります。
・STDチェッカー TypeO(男女共通)
梅毒・HIV・B型肝炎 重複感染が多いので同時検査がお勧めです。

■梅毒が不安ならこれらの性感染症は大丈夫ですか?みな同じ感染ルートです。
・STDチェッカー TypeE (男性用)(女性用)
梅毒・HIV・B型肝炎・クラミジア・淋菌 5つの性感染症がまとめて検査可能です。

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